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仁術先生 [日記]

高校時代には、通学路の途中にある書店で帰りの電車までの
時間をつぶすのが日課でした.

小遣いでいろいろ文庫本を購入しましたが、渡辺淳一先生の本は
文庫になっている本はよく読んでいました.

その頃は、渡辺淳一先生の医師経験を生かした医学小説が多かったため
個人的には、あの「白い巨塔」よりは、影響を受けたと思います.


仁術先生 (集英社文庫)

仁術先生 (集英社文庫)

  • 作者: 渡辺 淳一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/09/19
  • メディア: 文庫



渡辺淳一先生の未刊行作品として、今回文庫本として出された作品です.

理由は語られず、故あって突然に大学病院を辞めて東京下町の個人病院に
修飾してきた外科医の円乗寺先生が主人公です.

大学では外科を専門として仕事をしていましたが、下町の個人病院のこと
そこでは、外科だけでなく、内科、婦人科、何でも来いとなります.

いつもの渡辺流医学小説とはちょっと一線を画した、大人のメディカル小説です.

この作品の初出発表されたのは、1972年、1973年だとのことなので
主人公の円乗寺先生は、またある意味、渡辺淳一先生の分身なのかもしれません.

今よりも30年も前の医療現場が舞台となっており、古き良き時代の
下町の病院の姿も興味深いところだと思います.

医療を取り巻く環境は、日ごと厳しくなっているように思いますが
この作品が書かれて30年たっても、「医が仁術」であるためには
解決するべき問題は、まだ沢山残っています.

「『医は仁術』といっても」という章に書かれてあることは
今の時代にあっても読むべき価値があります.

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