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新しい Guide Wire Shaping Tool [仕事]

私が駆け出しの頃は、カテーテル治療(PCI)の教科書も今ほどに
沢山はなく、延吉正清先生の本や、光藤和明先生の本をたよりに
あとは先輩たちの手技を一生懸命に見て覚えたものです.

カテーテル治療は、細かい技術と理論の組み合わせで成り立っています.

最初にPCIオペレーターとなって、とまどったのは、治療に使う
ガイドワイヤーの先端にカーブをつけることです(Guide Wire Shaping).

指先を使ったり、穿刺針を使ったり、インサーターを使ったり
ガイドワイヤーの先端カーブ付けは、術者によっていろいろありますが
実際に自分でやると、なかなか思うようなカーブが作れず苦労します.

今は若い先生にこうした技術を指導しなければならないのですが
やはり私の修行時代と同じように、苦労してます.

とりわけ慢性完全閉塞(CTO)のカテーテル治療に使うガイドワイヤーは
先端1mm曲げなどという、とても繊細なカーブを付ける必要があります.

今回、高岡市民病院循環器内科 広瀬 裕章先生のご監修により
ビギナーでも再現性をもって必要なガイドワイヤーの先端カーブを
作ることの出来る道具が開発されました.

その名も「Guide Wire Shaping Tool」です.

tool1.gif

ちょっと見た目は、大きめのトルクデバイスに似ております.

Toolの溝の部分にガイドワイヤーをセットして、先端から出した
ワイヤーを指先でなでるようにすると、いとも簡単にカーブが出来ます.

tool2.gif

先端 1mm曲げも、このToolを使えば、若手の先生にも簡単に作ることが出来ます.

カテーテル治療技術の標準化と普及という意味において
若手医師の教育に、とても有用なツールだと思います.
しばらく私たちのカテ室でも使ってみます.

ご興味のある方は、ニプロの担当者の方に問い合わせていただければと思います.

可能であれば、ペースメーカーリード挿入用のスタイレットを曲げるための
専用デバイスもあるとうれしいです.

さらにただでさえ細いガイドワイヤーに、先端の細いバルーンやデバイスを
通過させるのって、けっこう視力を酷使します.

欧米では、こうしたデバイスを通過させる道具もあるようですし
国内でも使えるようになってくれますと、ロートル医師にはうれしいです.

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