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「伝わる英語」習得術 [日記]

最近は多くの学会や研究会で、英語が公用語となっていて
口頭発表もポスター発表も全部英語で、というのが増えてきました.

時に発表者も座長も参加者も、全員日本人という状況の中でも
規則通り英語でしゃべるということもあります.

私も英語でプレゼンをする機会があったのですが、事前に原稿を作って
発表前夜にホテルの自室で一人声を出して、プレゼンの練習をしてました.

英語の発表はともかくとして、後の質疑応答が不安でしたが、幸いにというか
まあ、普通の内容だったためか、質問もなくて無事に終わりました.

私のカテ室のCE ITさんは、鎌倉ライブの折り、憧れのキムニー先生と会うべく
必死で英語で内容を考えて、話しかけたら無事に通じたそうです.
でもその後に、機関銃のように英語で話しかけられて、ちょっと困ったらしい.

いくつになっても「英語苦手感」は消えることなく、子供たちも英語の勉強で
四苦八苦している姿を見ると、思わず頭をなでてやりたくなります.


「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ (朝日新書)

「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ (朝日新書)

  • 作者: 原賀 真紀子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/08/07
  • メディア: 新書



養老孟司氏、小柴昌俊氏、日野原重明先生、きたやまおさむ氏、隈研吾氏、海堂尊氏
怱々たる理系の知の巨人の方々に、英語上達の極意をインタビューした本です.

いわゆる理系の人々が仕事の第一線で活躍するためには、否応なしに
世界の共通言語である「英語」を使わざるを得ません.

学会や待ったなしの現場で外国人とわたり合うための英語力を、理系の達人たちが
どうやって身につけてきたのかが、豪華メンバーの体験とともに語られていきます.

・日本の学会や研究会では、なぜ質問が少ないのか.それは日本の恥の文化のためである.
・英語と違い、日本語は公の言葉と私語の二つがあるダブルスタンダードである.
きたやまおさむ先生は、英語と日本語の違いから日本人論を展開されています.
日本人の場合はジェラシーが英語の上達を阻むという観察は、興味深いです.

・大事なのは中身である.国際社会の公用語は「ブロークン・イングリッシュ」である.
・外国人を前にしても萎縮せず、議論でやり込められそうになっても、ひるんではいけない.
・いろいろなことを物おじしないで試してみて、自分のやりたいことや自分の夢を持てば
 どんな困難に出会ったって、やめようという気にはならない.
小柴先生の言葉には勇気が湧きます.もはや英語論ではなく人生論です.

養老先生は、脳科学的観点から「なぜ日本人が、英語が読めても話せないか」につき
わかりやすくお話されています.

・英語では「話にユーモアをそえないといけない」と日野原先生は語られます.
「わからないと言っていい」とか、「知らないことはどんどん聞けばいい」という言葉は
日本人特有の恥の文化という観点からすると、まずは乗り越えるべき壁のようです.

それぞれの巨匠の先生方が、自分の専門分野だけでなく、英語に対しても
自分のスタイルで向き合っていることがわかり、興味深い内容でした.

余談ですが、アメリカやイギリスのネイティブの方々の英語は、流暢すぎて
ちょっと聞き取りにくいですね.英語教材でリスニング練習していても
実際の話すスピードにはなかなかついていけません.

面白いのは、インドの人が離す英語は、インド風に聞こえるし、フランス人はフランス風
中国の人の英語は中国語に、韓国の人が離す英語は韓国語に聞けるような気がします.

だから日本人の英語は、グローバルからみると、きっと日本語に聞こえているのでしょう.
そうえいば、関西の先生が話す英語は、やっぱり関西弁に聞こえるのでした.

この本で紹介されているエピソードなのですが、ニューヨークに来て
そのまま居つく日本人の六割以上は関西人で、そのほとんどが大阪人だそうです.

ノリと突っ込み、人を笑わせなければ気が済まず、買い物は値切ってなんぼという
関西文化は実はグローバルに通じるものだったのですね.

英語力はなかなか上達しないのですが、とりあえず関西文化は勉強します.
ちなみに日野原先生も関西(神戸)育ちだそうです.

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