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知らないと怖い閉塞性動脈硬化症 [好きな本]

動脈硬化といえば、狭心症・心筋梗塞や脳卒中が思い浮かびますが
そればかりではありません.

基本的に動脈硬化は全身病であり、体の全ての動脈に起ります.

足の血管に発症する動脈硬化は「閉塞性動脈硬化症」と呼ばれます.

狭心症や脳卒中と同じく、中高年の方々には
10人に2人の頻度ではかかる病気と言われています.

この病気を放置して閉塞性動脈硬化症が悪化した場合は
生命に関わることにもなりますが、まだあまり知られておらず
残念なことに症状悪化まで放置されていることも多いのです.

今回、信州大学の宮下先生がこの「閉塞性動脈硬化症」について
一般市民の方に向けての啓蒙の書を書かれました.


知らないと怖い閉塞性動脈硬化症 (PHPサイエンス・ワールド新書)

知らないと怖い閉塞性動脈硬化症 (PHPサイエンス・ワールド新書)

  • 作者: 池田 宇一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2011/09/17
  • メディア: 新書



閉塞性動脈硬化症について、その症状から診断・治療法まで
わかりやすく解説されていて図や写真も掲載されてます.

特に糖尿病を持っている方々や透析治療を受けておられる患者さんは
動脈硬化に注意が必要で、この閉塞性動脈硬化症についても
発症率が高いといわれています.

症状がひどくなる前に、宮下先生のこの本でいろいろな知識を得る事で
より早い診断と、より早い治療につながると思います.

閉塞性動脈硬化症の適切な治療のためには、まずその病気を
疑う必要があります.患者さんご本人だけでなく家族や友人の方が
この本で知識を持っていれば、病院に行くきっかけにもなります.

閉塞性動脈硬化症の早期診断には、ABIと呼ばれる
足首の血圧を測る体に負担のない簡単な検査で診断が可能です.

さらには閉塞性動脈硬化症の診断から始まって
全身の動脈硬化の検査を引き続き行う事によって
隠れた狭心症や脳卒中のリスクの早期診断にもつながり
動脈硬化に対していち早い対応を行う事が出来ます.

一般の方々だけでなく、閉塞性動脈硬化症に関心のある
病院関係者、スタッフにもお勧めの本だと思います.

当院ではこの本を病院図書として数冊購入して
外来待合室や病棟で皆さんに、ぜひ読んでいただきたいと思ってます.

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