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科学リテラシー [好きな本]

最近は子供たちの勉強している内容も難しくなってきて
わからない事を聞かれると、ちょっとドキドキしてしまいます.

医学部に入学して1〜2年は、家庭教師のバイトをしていましたが
もしかしたらその頃が一番、頭が柔軟で記憶力も良かったかもしれません.

細かい暗記もばっちりだったし、本も沢山読んでいたように思います.

仕事に追われて気がついたら、その頃の大切なものが
すっかりなくなってしまったみたいな感じです.

失われた記憶力を補うかのように身に付いたのは
初めて聞いた知らない事も、笑ってごまかす技術でしょうか.

でも昔はけっこう人見知りで、先生に質問するのもつらかったのですが
仕事で度胸だけはついたせいか、今は知らない事を気にせずに
人に聞けるようになりました.

昔は先輩後輩とか上下関係がかなり気になっていましたが
若い人のほうが頭も柔軟だし、体力もあるわけで
自分よりも年下の先生に新しい事を教わることも全然気になりません.

まあそれが大人になるってことでしょうね.

医者を長くやっていると、あまりの仕事の忙しさにかまけて
一般常識とか他の分野の勉強がついついおろそかになりがちです.

記憶力とか体力はともかくとして、いろいろなことへの興味がなくなるのが
やっぱり一番怖い事ではないでしょうか.

だからこのブログの記事を書くという目的もかねて
いろいろな本を読む事を自分に半ば義務づけています.

長い前置きですが、そんなわけで毛利さんの本が素晴らしかったです.


日本人のための科学論 (PHPサイエンス・ワールド新書)

日本人のための科学論 (PHPサイエンス・ワールド新書)

  • 作者: 毛利 衛
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2010/11/20
  • メディア: 新書



元宇宙飛行士で、現在は日本科学未来館の館長を努めておられる
有名な毛利 衛氏のかかれた本です.

科学とは個人の好奇心を満たすためのものではなく
個々の人間が人間全体、地球全体を考えるための技術であると
毛利氏はこの書でかかれています.

短期的な有用性やお金の問題ではなく
広い意味で社会に役に立つ事を考えるべきとの毛利氏の言葉は
本当に説得力があります.

この本では、毛利氏が館長を務める日本科学未来館の
理念や取り組みなども紹介されていて興味深いです.

まだ訪れたことのない日本科学未来館に、家族で行ってみたくなりました.

暗記力も記憶力も悪くなってしまったのですが
頑張って科学リテラシーは、ぜひ身につけたいと思います.

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コメント 2

T-CHIRO

うちの子供が今年受験でして・・・気軽に質問されると・・直ぐわからないことが多々多く(汗汗)
色々なことに興味がなくなることが怖いこと、確かにそう思います。まだまだ一応好奇心一杯のつもりです(笑)
by T-CHIRO (2011-01-10 10:10) 

yangt3

>T-CHIROさん、コメント、niceありがとうございます.
受験勉強は本当に大変ですね.
子供たちに置いていかれないように頑張ります(^.^)
by yangt3 (2011-01-12 21:06) 

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