SSブログ

第4回日本下肢救済・足病学会学術集会 [学会、研究会、研修]

平成24年7月14日、名古屋のウインク愛知で開催の
第4回日本下肢救済・足病学会学術集会に参加しました.

そのなの如く、下肢救済と足病に関する学会であり
各科の枠を超えた集学的学会です.

下肢救済1.gif

透析患者さんの重症下肢虚血をどうするのか.
私たちの施設でも、透析患者さんの下肢治療が多く
非常に重要な問題であります.

ABIでのスクリーニングは透析患者さんの場合はそのまま適応できず
ABIが0.9以上であってもASOが存在します.
したがってABIのカットオフは1.06が妥当のようです。

SPPとTBIを併用すればなお有用です.

透析患者さんの下肢CTにおける石灰化スコアは重症下肢虚血の
リスク評価のみならず心臓虚血のリスク評価にもつながります.

マゴット治療(MDT)の有用性についても紹介されていました.

循環器科医師としてはEVTによる治療での根治を目指したいところですが
高度石灰化を伴う透析患者の重症下肢虚血の救肢のために血管外科医の
力もお借りしなければなりません.

診断と治療についてまだまだ議論とどりょくが必要なところです.

下肢救済2.gif

糖尿病壊死 /潰瘍についてのシンポジウムもありました.
こちらも臨床の現場で大きな問題です.

豊富な経験をお持ちの形成外科の先生方から手術的治療のお話を伺いました。
遠位バイパスと組み合わせたフリーフラップ手術の有用性について勉強しました.

局所陰圧閉鎖療法 (NPWT)、V.A.C.システムは当院でも導入していますが
適応をしっかりと考えて治療を行っていきたいと思います.

足末梢に吻合するべき動脈がない場合にも
足の静脈につなぐ手技 (Distal venous Arterialization)の手技も勉強になりました.

遺伝子治療も今後の展開が期待されるところです.

下肢疼痛に対する超音波ガイド下末梢神経ブロック (持続カテーテル留置) の
実際についてもお話がありました.

下肢の疼痛管理には、脊椎刺激療法 (SCS) のお話もありました.

非常に勉強になりましたが、この日は新潟で開催のCVIT総会と
重なっていたため、循環器科の先生が少なく形成外科、麻酔科、血管外科医などの
先生方が多く、ちょっと戸惑いました.

枠を越えた連携をテーマにしているだけあって
コメディカルの方々の姿もたくさんたくさんお見かけしました.

下肢救済3.gif

新しい大腿動脈止血用のデバイスの情報がありました.
Safeguardというらしいです.ちょっと情報集めてみます.

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

帰れないヨッパライたちへ2日目 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。