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BEST 2011 [学会、研究会、研修]

11月19日(土曜日)は大阪で開催されたBEST 2011という研究会に
参加してきました

 BEST
 
ベスト.gif

BESTとはBay Area Vascular Intervention Summitの略で
バスキュラーインターベンションに関する研究会です.

昨年に開催された折りに初めて、このBESTに参加させてもらって
沢山のことを勉強させていただきました.

このBESTの会で創傷ケアの一つである V.A.C療法のことを教えてもらって
当院でもさっそく導入した経緯があります.

今年は、とある大きなペリフェラルの会と日程が重なってしまったのですが
私は迷わず、このBEST 2011に参加いたしました.

BEST代表を務めておられる西の京病院心臓血管内科 河原田修身先生によれば
 「地域に根差した日々の診療の中から
  “日本独自のバスキュラーインターベンションのあり方を考える”
  そして“世界を見据えて日本の患者さんに最善の医療を提供する”
  これがBESTの目標です。」

BEST1.gif

その言葉通りにBEST 2011では血管疾患に関する多くの各診療科専門医の先生方が
参加されて活発な議論を繰り広げられていました.

これまでのペリフェラル研究会やライブは、循環器科医師が中心の会が多く
循環器科医からの視点・立場からの議論が多かったので
BEST 2011のような趣旨の研究会は本当に画期的だと思います.

実際には循環器・血管外科・形成外科・皮膚科・腎臓内科・放射線科を始めとする
多くの診療科の先生が参加されていました.

全身の血管疾患を専門領域の枠を超えて議論するという
言葉通りのグローバルインターベンションの会でした.

研究会の内容も一つの症例や議論に対して、数多くの診療科の先生が
それぞれの専門家の立場で意見を出され、時に熱い議論が繰り広げられ
なかなか循環器医師だけの集まりでは聞けない貴重なお話が沢山でした.

BEST2.gif

重症下肢虚血におけるDistal バイパスについては
いろいろな血管外科の先生の貴重なお話を伺う事が出来ました.

下肢血管の治療も、これからはBK (Below the Knee)だけでなく
BA (Below the Ankle)を目指していかなければならいというお話も
とても刺激的でした.

下肢動脈の治療、腎動脈狭窄の治療だけでなく
例えば上肢の重症虚血の治療の話題とか、腸管虚血の診断と治療の講演、
さらにはEDのインターベンション治療など、なかなか他所では聞けない
貴重なインターベンション治療のお話がありました.

下肢虚血のコントロールの難しい疼痛に対して
坐骨神経ブロックが有効であり、ヘパリンは抗血小板薬投与中でも
安全にブロックが可能という血管外科の先生のお話はとても参考になりました.

ブロックで疼痛管理が可能になれば鎮痛剤の投与も不要となり
ひいては鎮痛剤の副作用による消化管出血も軽減出来るということで
さっそく私たちのところでも外科系の先生にお願いしようと思います.

下肢血管の治療に対してのカバーステントが近々保健適応になるとか
下肢治療で使える生体吸収型ステントもいずれ日本に登場することになるとか
将来にわたっての展望も興味深く拝聴しました.

グローバルインターベンションの実践のためには
各診療科の医師がそれぞれに意見を出しあって協力しあう事が大切であることを
このBEST 2011で痛感しました.

昨年に比べて今年はさらに数多くの参加者がありました.
日頃お世話になっている先生やフェイスブックで知り合いの先生も
多数いらっしゃいました.遠方からもそして韓国からも参加されていました.

これからも、このBESTが発展して継続して開催されて
私たちに沢山のことを教えて頂きたいと思います.

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