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iPhoneでワシントンマニュアル [iPhone]

医学という大海原は広く深く、そして果てがありません.

医学はまだまだ発展途上であり、医師や医療スタッフは、
病気という荒波もしくは台風に小さな小舟で
立ち向かっているようなものです.

研修医の頃であれば、上級医師や諸先輩方が、暗闇の中で
進むべき道をさながら灯台のように指し示してくれたものでした.

医療現場の最前線に立ってからは、頼るべきは自分の能力だけです.

もちろん全てを自分一人でというのは無理なので
時には誰かの力を借りて、時には誰かの手助けをして
共に働き進んでいくのです.

医学という大海原を安全に進んでいくためには
頼りになる多くの仲間と道具、そして勇気というか決断力というか
責任感が必要になります.

もうひとつ大切なのは航海図です.医学の世界で航海図にあたるのが
世界的に有名な医学の教科書やマニュアルになります.

たとえばハリソン内科学書、セシル内科学書はもはや定番ですし
循環器の分野ではブラウンワルトの教科書が有名です.

さすがにこうした有名な教科書はボリュームがありすぎて
読みこなすにも持ち歩くにも、ちょっと無理があります.

研修医時代にお世話になったのは多くの先生方と同じように
ワシントンマニュアルです.

 The Washington Manual? of Medical Therapeutics

研修医の頃から使い始めて、新しい版が出るたびに何度か
買い直しては手元において重宝していました.

さすがに最近では目を通すことも少なくなってきましたが
スタッフ教育という面から見れば今も重要なマニュアルです.

そしてなんと!このワシントンマニュアルが
iPhoneアプリとして遂に登場したんです.

 iTunes App Store で見つかる iPhone、iPod touch、iPad 対応    Washington Manual® of Medical Therapeutics (New!)

ワシントンマニュアル.gif

現行バージョンである第33版がアプリ化されたものです.

おしむらくは、いまのところiPhone対応アプリだけなので
正式にはiPadに対応はしていません.
早急にiPad対応のバージョンアップを希望します.

価格は7000円ということでペーパーバックの4792円に比べれば
ちょっと高目になっています.日本語版が8820円ですから同価格帯ですね.
iPhone対応版のみという目でみれば、ちょっと高いかもしれません.

それでもワシントンマニュアルをiPhoneに入れて持ち歩けるとは
本当に良い時代になったと思います.

新しい研修医の先生の就職祝いにiPhoneに
このワシントンマニュアルアプリを入れて贈れば、素晴らしいプレゼントです.

これからも世界的に有名な医学書がiPadやiPhoneのアプリや
電子書籍としてどんどん登場することを期待しています.

こうした有名な医学マニュアルもあくまで定期航路の安全性を確保
するためのものです.ガイドラインもしかりです.

新たな治療法や病気に立ち向かうためには自分たちの手で
航海図やマニュアルを作っていかなければなりません.
それが医学の進歩ということなんですね.

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