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「ルポ 餓死現場で生きる」 [好きな本]

石井光太氏の渾身のルポタージュです.


ルポ 餓死現場で生きる (ちくま新書)

ルポ 餓死現場で生きる (ちくま新書)

  • 作者: 石井 光太
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2011/04/07
  • メディア: 単行本



 ー飢餓に瀕して、骨と皮だけになった栄養失調の子供たち.
  外国の貧困地域の象徴としてメディアに描かれる彼らも
  ただ死を待っているわけではなく、日々を生き延びている.

  お腹がふくれた状態でサッカーをしたり
  化粧をしたりしているのだ.

  ストリートチルドレンや子供兵だって恋愛をするし
  結婚をするし、子供を生む.

 「餓死現場」にも人間としての日常生活はある.

世界各地のスラムで彼らと寝食を共にした石井氏が
その体験をもとに、見過ごされてきた現実を克明に 
この書で綴られています.

「世界で飢餓に苦しむ十億人の人たちを
 どうしたら助けられるのか」

「学校に行けない子供たちのために
 何が出来るのか」

言葉で言うのは簡単なのですが、実際に
飢餓現場で必死に生きている子供たち、ストリートチルドレンなちの
実際の生活を何も知らないので、それ以上に
考えることが出来なかったのです.

この書を読むと、子供たちが実際に何を考え、何を感じ
どんな思いで生きているかを知ることが出来ます.
ある意味その内容は衝撃的でもあります.

餓死現場で生きる人たちは、当然のことながら
貧困や劣悪な環境で翻弄されているだけであって
彼らが私たちと同じ生身の人間であるということに気付かされます.

まずは難しい現実を少しずつ考えていき
子供たちの実際の姿に目を向けていくことが大切だと
教えていただきました.

今、世界で起きている大きな問題を皆で共有して
一緒に考え取り組んでいくことが、ひいては日本の未曾有の国難に
立ち向かっていく力を与えてくれると思います.

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