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「仕組み」づくりを考える [好きな本]

日本全国の病院と同じように、私たちの病院でも
慢性的なマンパワー不足に悩みつつ、日々仕事をこなしています.

予定の仕事であれば、ある程度段取りと人員配置で
業務をコントロール出来るのですが、実際にはなかなか難しいです.

病院では、緊急や病棟での急変など常に予定外の業務が入ってきます.
限りのあるマンパワーや医療リソースをなんとかやりくりして
頑張っているのが現状です.

カテ室を任されている私としては、緊急時の対応も含めて
いつも良い「仕組み」作りに頭を悩ませています.

常にぎりぎりの状態で仕事をしていると
いざという時に余力がなくなって、患者さんの治療に支障を来します.

マンパワーだけでなく病院の設備も、いざという時の余力を
残しておかなければならないと思います.

私たちのカテ室で実践しているのは、一人一人のスタッフが
自分の専門だけでなく、専門外のことも皆で一緒に勉強することです.

カテ室業務にかかわる情報やスキルを、スタッフたちが
自主勉で共有しています.

いざ緊急!という時には、とりあえず最初にカテ室に駆けつけた
スタッフがカテの準備を行っています.
予算の関係で設備の充実は、すぐにどうこうならないのですが
人的資源は、一人一人がパワーアップして助け合うことで
少しでも良い仕事をめざしています.

ライブデモンストレーションなどでいろいろな施設のカテ室を
見学する時には、オペレーターの華麗なテクニックだけでなく
カテ室のコメディカルスタッフの動きとか、カテ室全体の仕組みが
とても参考になります.

良いカテ室、良き現場は、スタッフが良く訓練されていて
モチベーションも高く、スタッフ全体の動きが
とても良く考えられているようです.

だからコメディカルスタッフも、どんどん外に出かけて
武者修行を続けて欲しいと思います.

「仕組み」作りを考える上で、この本を参考にして勉強してみました.


小飼弾の 「仕組み」進化論

小飼弾の 「仕組み」進化論

  • 作者: 小飼 弾
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2009/03/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ビジネスの話だけでなく医療問題についても触れられているのが
ちょっと新鮮な感じがしました.

参考文献に、本田宏先生の「誰が日本の医療を殺すのか」が
上げられているのが、ちょっと興味深く感じました.

良き医療のシステムを考えるために、きちんと「仕組み」を考えること
いろいろな職種のスペシャリストの方々の知恵を頂くことが
とても大切なのだと思います.

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Bluemoon

お疲れ様です。
どのポジションになっても動けるコメ・・・・ワタシの目指すところであり、大きな課題です。もっともっと勉強しなければぁ。

by Bluemoon (2011-02-06 17:29) 

andante

yangt3先生こんばんは
出張に仕事にお忙しい毎日ですね。
仕事をしていて一番大切なのは、スタッフ同士の連携が取れている事やそれぞれのスキルアップですね。
それが結果としてよい仕事につながっていくのでしょうね。
カテ室の緊迫した中にも、皆さんの暖かさが伝わってきそうです。

by andante (2011-02-06 21:29) 

T-CHIRO

同じ志の人が集まれば、1+1は2じゃなくて場合によっては3以上になりますよね!

by T-CHIRO (2011-02-07 11:52) 

yangt3

>Bluemoonさん、これから医療を支えるのは
コメディカルの力です!頑張りましょう.
by yangt3 (2011-02-07 22:41) 

yangt3

>andanteさん、チーム力というのは本当に面白いです.
いがみ合っても良くないし、仲良しなだけでも良くないし
お互いのリスペクトが大切だと思います.
by yangt3 (2011-02-07 22:42) 

yangt3

>T-CHIROさん、1+1がゼロになることもありますし
100以上、無限大になることもあります.
そこが面白いですね.
by yangt3 (2011-02-07 22:44) 

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