危機にこそぼくらは蘇る [日記]
危機にこそぼくらは甦る 新書版 ぼくらの真実 (扶桑社新書)
- 作者: 青山 繁晴
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2017/08/02
- メディア: 新書
我々の業界では、エビデンスのない憶測だけの主張は信頼されません.
信頼に値する文献的データ、実験データこそが私たちの仕事の
拠って立つところであります.
データねつ造などは激しく非難されるのは当然であり
だからこそ私たちの医療の仕事が続いているわけです.
昨今のマスメディアの混迷は目を見張るものがあり
最近では新聞だけでなくテレビも見る事をやめました.
もう報道番組は全滅です.
テレビを捨てて書に戻るべく、この書で勉強することにします.
あの会社はこうして潰れた [日記]
なぜ一流の人は謝るのがうまいのか [日記]
脳神経外科医が教える! 「疲れない脳」のつくり方 [日記]
脳神経外科医が教える! 「疲れない脳」のつくり方 (PHPビジネス新書)
- 作者: 築山 節
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2017/05/19
- メディア: 新書
研修医の頃は3日に1回の当直、当直明けでも病院から
呼び出しがあれば即時対応して、夜遅くまで働き、終わったら
そのまま爆睡、気がつけば朝...そんな毎日でした.
その昔のCMの「24時間戦えますか?」そのままでした.
そんな生活がそうそう長く続けられるはずはありません.
悲しいかなスタッフ不足に喘いでいる地方の病院では
ベテランスタッフも過酷な日々を強いられているが現状です.
ほんと、体が壊れるか、心が壊れるか、脳が壊れるか、です.
少子高齢化の時代、太く短くではなく、ベテラン勢が社会に貢献するためには
若い人と張り合うのではなく、「長期間、元気に健康に成果を出し続けられるか」
が重要とこの本に書かれています.
疲れない脳をめざして新しい働き方、生き方の提案です.
へばってしまう前にちょっと参考にしたい一冊です.
頭が真っ白になりそうな時 [日記]
頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方 (ワニの本)
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2015/05/15
- メディア: Kindle版
話すのが苦手とか、自分は人見知りでとかそう思っても
この社会で生活する以上、人との関わりは避けられません.
緊張するプレゼン、苦手な上司との会議、もろもろのミーティング...
場数を踏んで慣れるしかないのかもしれませんが
私自身も本当に苦労して来ました.
この書には、頭が真っ白になりそうな時の対応策を
誰でも出来るように解説されています.
職場の人たちがこの本を読んでおけば、無駄な会議もなくなり
仕事の効率も良くなるでしょう.
そして何よりも自分自身の才能を100%発揮出来るのではないでしょうか.
だれの息子でもない [日記]
久しぶりの神林 長平先生の作品です.その前に読んだ作品が
「絞首台の黙示録」だったので随分待ち遠しかったです.
舞台は近未来の日本、そこでは各家庭に一台、携帯型対空ミサイル
略称:オーデン改が配備されているという世界です.
消火器ではなく携帯型対空ミサイルです.緊急、有事の際に各個人が
使用するということなのですが、物語では外の世界との闘争や
敵国などは具体的に語れることはありません.
まるで自叙伝のように安曇平の静かでのどかな風景から
物語が始まります.
主人公は幼い頃に父を亡くし仕事をしながら、介護施設の母を
見舞う青年です.彼の仕事は市役所での電算課電子文書係.
故人となった市民の、ネット内の化身人格(アバター)を消去する仕事です.
一見平和な生活は、彼の前に突然現れた死んだはずの父親の亜パターが
現れたことにより一変していきます.最後まで神林節健在です.
相変わらず刺激に満ちた作品です.早くまた次を読みたい.
命のまもりびと [日記]
2002年に自殺率ワースト一位であった秋田で
NPO法人「蜘蛛の糸」を立ち上げた佐藤久男氏の
これまでの活動のるポタージュです.
ご自身も社長として会社を倒産させた経験があり
その際に自殺寸前まで追い詰められながらも
なんとか踏みとどまって頑張られた壮絶な経験の方です.
「地域を支えてきた中小企業の経営者たちが
なぜ次々と死ななければならないのか!? 」
そんな思いから自殺率ワーストの地で、民・学・官の連携により
自殺者数を半減させ「秋田モデル」とまで呼ばれるに至った
佐藤氏の活動が紹介されています.
東北大震災の被災者の方々への相談活動もされています.
まさに現代の駆け込み寺.次々と訪れる命のぎりぎりの淵に
追い込まれた人たちへの佐藤氏の言葉と接し方は
医療関係者も多いに学ぶべきと思います.
いまなお自殺が個人の心の問題であるとか、自殺する人は
弱者であるという風潮に対して、状況を少しでも良くするために
本人だけでなく残された家族への思いも込められた良書です.
虚ろな十字架 [日記]
明日のアクションが変わる [日記]
国立循環器病センターにおける循環器救急、CCUでの治療の
実際を教えてくれるテキストです.
従来のテキストにありがちな座学的内容のみならず
実際に国循CCUのカンファレンスの内容を再現した
実際に役に立つ知識と「明日のアクションが変わる」内容が
ちりばめられています.
ベテラン、指導医のみならず、若手医師、病棟スタッフ
カテ室スタッフの情報共有にピッタリです.
バイタルサインと血液ガスの分析に一章が割かれていること
循環器救急の初期対応であるPrimary Survey + E3が
詳しく書かれていることがこの本の特徴です.
PCPS管理の実際も詳しく書かれおり、まさに
自信を持って管理出来る内容です.
明日からの当院カテ室スタッフの必須図書となるでしょう.
最後の医者は桜を見上げて君を想う [日記]
北杜夫先生や渡辺淳一先生の初期の医療を扱った作品を
読みつつ医師となった私の世代には、久しぶりに
読みごたえのある医療小説でした.
個人的な感想ですが、手塚治虫先生のかの有名な作品
「ブラックジャック」へのオマージュを感じます.
ブラックジャックに登場するかのキリコを覚えてますか.
恩師 本間丈太郎が最後の時に弟子であり自らの患者でもある
ブラックジャックに向けた最後の言葉.
「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて
おこがましいとは思わんかね」
この世のあらゆる病気が医学で全て完治出来ることを
目指して医療者は頑張っています.
いまだ不完全な医療の中で、大きな困難にあって
医療者も患者もどう考えるべきなのか.考えさせられます.