医療防衛 [日記]
研修医として医師の第一歩を踏み出して以来、現在に至るまで
病院勤務医として働いてきました.
弁護士さんの場合は、弁護士会への加入は強制であり所属しなければ
業務を遂行することができません.
医師の場合は、日本医師会という組織がありますが、その加入は任意であって
日本医師会に加入しなくても医師の業務を行うことが出来ます.
日本医師会という組織については、実際の細かい部分までは理解しておらず
たしかに「開業医の先生方の団体」という風に漠然と思っていました.
東日本大震災において日本医師会がJMATというチームを編成し
被災地支援に貢献したことを知って、日本医師会に対する認識が改まりました.
「被災からの復興 JMAT」 | ちいきのきずな
JMAT(Japan Medical Association Team)は、病院長、診療所長、勤務医などで
構成される日本医師会の災害医療チームです.
東日本大震災直後から、各都道府県の医師会がチームを組んで、被災地や避難所での
医療活動にあたってきました.素晴らしいことです.
一方で世間では『日本医師会は「開業医の利益団体」である』と思われています.
勤務医として働いてきた私も、恥ずかしながら似たような感じでした.
日本医師会 - Wikipedia
ウィキペディアで日本医師会に関する記述は、東北大震災における
JMATの貢献については記載されておらず、全体像を把握する助けにはなりません.
先日、海堂尊氏の「救命 - 東日本大震災、医師たちの奮闘 」を読了しました.
その本の後書きにおいて、かねてより我が国でのAi(オートプシーイメージング)を
推進してきた著者海堂氏は、被災者の身元確認作業にAiが有効であると
宮城県に申し入れたにもかかわらず、導入されなかったと書かれていました.
実はAi導入については日本医師会の地道な活動が
大きな役割を果たしたことも同時に知りました.
医療防衛 - なぜ日本医師会は闘うのか
東日本大震災も含めて日本医師会とはどんな組織なのか、
海堂尊氏がかかれた詳細なレポートです.
同氏のベストセラー小説である「螺旋迷宮」の主人公である
医学生天馬大吉と時風新報記者別宮葉子が日本医師会に乗り込んで
取材していくという形になっていて、ちょっと小説仕立てで楽しめます.
重要なのは、「日本医師会は、医師全体を代表する団体である」という
メッセージであり、確かに私もこの本を読了して納得がいきました.
市民公開セミナー「医療と消費税」/医療機関の消費税負担問題について国民に理解を求める
この書では、さらに現在の医療を取り巻く重要な問題についても書かれています.
たとえば非常に複雑な医療費問題についても、まず医療費の仕組みから
かなり分かりやすく解説されていて、私もやっと得心が行きました.
経団連が進めようとしている「医療の市場化と混合診療の解禁」についても
その基本となる背景を知ることが出来ました.
「消費税を上げると病院がつぶれる」という状況はなぜなのか.
そんな怖い話は、私たち勤務医にとっては無視できません.
保険診療が非課税のため医療機関に「控除対象外消費税」という
大きな負担が発生していることは本当に大きな問題です.
消費税や税金の問題は本当に複雑ですが、この問題を解決せずに
消費税率が上がれば,医療機関の経営が立ち行かなくなり
ひいては医療の後退・崩壊をまねき(医療の敗北)
市民社会の敗北に繋がってしまうという、お先真っ暗のお話です.
賛同するにせよ批判するにせよ、海堂氏のこの「医療防衛」という本は
ぜひ一読するべき大切な一冊だと思います.
目の前の患者さんにより良い治療を行う為にこそ、医師として
現在、日本医師会が取り組んでいる様々な活動を知る必要があると思います.
この書がベストセラーとなって広く多くの方々に読んで頂くことで
私たちの医療を取り巻く環境が少しでも良い方向に進むと確信しています.
病院勤務医として働いてきました.
弁護士さんの場合は、弁護士会への加入は強制であり所属しなければ
業務を遂行することができません.
医師の場合は、日本医師会という組織がありますが、その加入は任意であって
日本医師会に加入しなくても医師の業務を行うことが出来ます.
日本医師会という組織については、実際の細かい部分までは理解しておらず
たしかに「開業医の先生方の団体」という風に漠然と思っていました.
東日本大震災において日本医師会がJMATというチームを編成し
被災地支援に貢献したことを知って、日本医師会に対する認識が改まりました.
「被災からの復興 JMAT」 | ちいきのきずな
JMAT(Japan Medical Association Team)は、病院長、診療所長、勤務医などで
構成される日本医師会の災害医療チームです.
東日本大震災直後から、各都道府県の医師会がチームを組んで、被災地や避難所での
医療活動にあたってきました.素晴らしいことです.
一方で世間では『日本医師会は「開業医の利益団体」である』と思われています.
勤務医として働いてきた私も、恥ずかしながら似たような感じでした.
日本医師会 - Wikipedia
ウィキペディアで日本医師会に関する記述は、東北大震災における
JMATの貢献については記載されておらず、全体像を把握する助けにはなりません.
先日、海堂尊氏の「救命 - 東日本大震災、医師たちの奮闘 」を読了しました.
その本の後書きにおいて、かねてより我が国でのAi(オートプシーイメージング)を
推進してきた著者海堂氏は、被災者の身元確認作業にAiが有効であると
宮城県に申し入れたにもかかわらず、導入されなかったと書かれていました.
実はAi導入については日本医師会の地道な活動が
大きな役割を果たしたことも同時に知りました.
医療防衛 - なぜ日本医師会は闘うのか
東日本大震災も含めて日本医師会とはどんな組織なのか、
海堂尊氏がかかれた詳細なレポートです.
同氏のベストセラー小説である「螺旋迷宮」の主人公である
医学生天馬大吉と時風新報記者別宮葉子が日本医師会に乗り込んで
取材していくという形になっていて、ちょっと小説仕立てで楽しめます.
重要なのは、「日本医師会は、医師全体を代表する団体である」という
メッセージであり、確かに私もこの本を読了して納得がいきました.
市民公開セミナー「医療と消費税」/医療機関の消費税負担問題について国民に理解を求める
この書では、さらに現在の医療を取り巻く重要な問題についても書かれています.
たとえば非常に複雑な医療費問題についても、まず医療費の仕組みから
かなり分かりやすく解説されていて、私もやっと得心が行きました.
経団連が進めようとしている「医療の市場化と混合診療の解禁」についても
その基本となる背景を知ることが出来ました.
「消費税を上げると病院がつぶれる」という状況はなぜなのか.
そんな怖い話は、私たち勤務医にとっては無視できません.
保険診療が非課税のため医療機関に「控除対象外消費税」という
大きな負担が発生していることは本当に大きな問題です.
消費税や税金の問題は本当に複雑ですが、この問題を解決せずに
消費税率が上がれば,医療機関の経営が立ち行かなくなり
ひいては医療の後退・崩壊をまねき(医療の敗北)
市民社会の敗北に繋がってしまうという、お先真っ暗のお話です.
賛同するにせよ批判するにせよ、海堂氏のこの「医療防衛」という本は
ぜひ一読するべき大切な一冊だと思います.
目の前の患者さんにより良い治療を行う為にこそ、医師として
現在、日本医師会が取り組んでいる様々な活動を知る必要があると思います.
この書がベストセラーとなって広く多くの方々に読んで頂くことで
私たちの医療を取り巻く環境が少しでも良い方向に進むと確信しています.
日本医師会については別の見方もあると思っています。
ttp://emtparamedic.livedoor.biz/archives/cat_50175558.html
救急医療キャンペーンに対する、いわゆる抵抗勢力があったのです。
それが日本医師会だったそうです。
日本医師会は次から次へと反対の理由を述べてきたそうです。
http://oshigoto.e-nurse.net/contents_kuroiwa.php?no=54
日本医師会「救急隊が医療行為をするなんて論じる意味すらない
救急救命士の医療行為の拡大に猛反対
http://or-nurse.seesaa.net/article/37114589.html
コメディカルの業務拡大を議論するとき、
筆頭に反対するのが日本医師会。
既得権と特権性を死守しようという動きが、
日本の救急医療を締め付けていました。
http://logsoku.com/thread/gimpo.2ch.net/scienceplus//1268921967/
日本医師会、AED導入に反対
http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200408140000/
救命よりも権益を守るという日本医師会
http://medicallaw.exblog.jp/16051600/
日本医師会などは,医師の増員,医学部の新設に反対しています
医師の増員,医学部の新設に反対
by 愚直徹一 (2012-03-21 14:40)
以下は先ほどのコメントの修正です。
http://emtparamedic.livedoor.biz/archives/cat_50175558.html
救急医療キャンペーンに対する、いわゆる抵抗勢力があったのです。
それが日本医師会だったそうです。
日本医師会は次から次へと反対の理由を述べてきたそうです。
by 愚直徹一 (2012-03-21 14:50)