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脳のなかの幽霊 [好きな本]

中学、高校の頃は、医学や生物に関する書物を
わくわく、ドキドキしながら読んだものです.

医師になるとは、まだ全然考えてもいなかった頃
医学だけでなく宇宙の話も、科学の本がとても好きでした.

サイエンティフィックアメリカンの日本語版も
ちょっと難しい話題が多かったのですが、頑張って読んでました.

教科書の無味無乾燥な記述とは違い、アニメの冒険譚のように
楽しく面白く興味のもてるような書き方と語り口だったからでしょう.

医学部での勉強も最初のうちは、新しく学ぶ勉強で
わくわくドキドキでしたが、だんだんと実習や覚えることや
暗記、試験が多くなって、楽しさよりもつらい思い出だけです.

最近は時間がある時は出来るだけ本を読むようにしていますが
ついつい仕事に役に立つような本を選んだりして
なんだかちょっと余裕がない感じで申し訳ないです.

この連休はあまりこだわらずに、いろいろなものに挑戦してみようと
普段読めない本に目を通しています.


脳のなかの幽霊 (角川文庫)

脳のなかの幽霊 (角川文庫)

  • 作者: V・S・ラマチャンドラン
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 文庫



もともとは1999年に発刊された単行本の文庫化で
もう10年以上前の本になります.

神経科学、脳科学についての治験を幻視や幻肢などを手がかりにして
楽しくわかりやすく解説した名著です.

一見不可思議な現象を科学的な推論と科学的な方法で
メカニズムを考えていくという形で書かれています.

切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手や 
自分の体の一部を他人のものだと主張する患者さん.

両者を本人と認めず偽者だと主張する青年などなど
著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手掛かりに
脳の不思議な仕組みや働きについて考察されています.

10年たっても十分に興味深く読み進めます.

世にある教科書が、みんなこんな感じで書かれていたら
勉強がもっと好きになると思います.お勧めです.

こうした本に高校生までに出会えるかどうかが大切かもしれません.

自宅の本棚にこの本を置いておいて
いつか我が子たちが、この本に出会う日を楽しみに待っていたいです.

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Bluemoon

おもしろうそうな内容ですね(^^)
私も最近はできるだけ本を読むことを心がけています。
読書は基本的に好きですが、仕事に関する本が多くなってましたので、たまには小説を新書をと文字を読むようにしています。
そして娘にもたくさんの本と出会って欲しいと思います。

by Bluemoon (2011-05-01 15:33) 

yangt3

>Bluemoonさん、コメントありがとうございます.
頑張って仕事以外の本も読むように心がけていますが
やはりついつい、なんらかの形で仕事に
関係していたりします.
by yangt3 (2011-05-02 09:33) 

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